| | |

【開催報告】第1回 さがみはらロボスポ競技大会を開催しました!

相模原にロボットスポーツの熱風!戦略とチームワークが火花を散らす

2025年10月、相模原市で初となるロボットスポーツの公式競技会「第1回 さがみはらロボスポ競技会」が開催されました。会場は杜のホールはしもと多目的室。これまでに2回のワークショップと1回の練習会を経て、相模原市・藤沢市・足立区から集まった約30名・12チームの選手たちが出場しました。子どもたちは、自分たちで設計・組み立て・プログラミングしたロボットを使い、チームの仲間とともに本気で競技に挑みました。

観客席からは「行けー!」「頑張れー!」という歓声が飛び交い、会場はまるでサッカーやバスケットボールの試合のような熱気に包まれました。そこには、ロボットを通して人が真剣にぶつかり合う「新しいスポーツ文化」の姿がありました。

チーム戦略が勝敗を分ける「ロボDASH」

ロボDASHは、チームでボールを奪い合い、自陣のフィールドに集めたボールの合計点を競うゲームです。ボールの色によって得点が異なり、自チームの色は1点、相手チームの色は2点、そして唯一存在する白ボールは3点という高得点。白を巡る攻防が試合の流れを左右します。

相手の陣地に攻め込みボールを奪うチーム、守りを固めて白ボールを死守するチーム――。試合は前半・後半の2ラウンド制で行われ、戦略性と瞬発力が問われるダイナミックな競技です。

決勝戦では、前半・後半ともに同点という白熱の展開に。同点時は白ボールを保持しているチームが勝利というルールのため、わずか1つのボールをめぐる駆け引きが勝敗を分けました。白ボールを確保したチームが歓喜の声を上げた瞬間、会場全体が拍手と歓声に包まれました。まさに「技術」「戦略」「チームワーク」の三拍子がそろった、ロボスポならではのスリリングな一戦でした。

リレー形式で挑む「ロボラリー」

もう一つの競技「ロボラリー」は、チームでボールを受け渡しながら障害物コースを進み、全員でゴールを目指すリレー形式のレースです。単にボールをゴールへ運ぶだけではなく、チーム全員のロボットがゴールに到達して初めて競技が終了します。制限時間は5分。勝敗はタイムで競いますが、時間内にゴールすれば得点がつくため、最後まで気を抜けません。

障害物を越えるのは簡単ではなく、ロボットの操作には高度な判断と繊細なコントロールが求められます。それでも子どもたちは、仲間のロボットが転倒しても諦めず、「頑張れ!」「もう少しで行ける!」と声を掛け合いました。そして、全員のロボットがゴールに到達した瞬間、会場中から大きな拍手と歓声が沸き起こり、観客もスタッフも思わず立ち上がるほどの盛り上がりとなりました。

味方のロボットがシーソーを登れるように、後ろから後押しする。一人ではできないことをチームの力で。

勝敗を超えた感動の瞬間

どのチームも真剣に挑み、勝ち負けを超えて互いを讃え合う姿が印象的でした。ミスを責めるのではなく、仲間を励まし合う。悔し涙を流す子どもに励ましの声を掛ける。そこには“人とロボットが共に挑戦するスポーツ”としての精神――スポーツマンシップが息づいていました。

表彰式では、入賞チームにメダルが授与され、誇らしげな笑顔があふれました。相模原市の本村賢太郎市長、奈良副市長をはじめ、多くの来賓が会場に駆けつけ、選手たちの挑戦を温かく見守ってくださいました。

各種目入賞チーム

ロボDASH

ロボラリー

保護者の声

参加した保護者の方からは次のような感想が寄せられました。

スポーツが苦手で大会に縁のなかった息子が、仲間と真剣に戦う姿を見て感動しました。ロボットを通して「考える力」「協力する力」を育てていただき、本当に貴重な経験でした。大会全体が温かく、子どもたちの自主性を大切にしてくださっていることが伝わってきました。

ロボットスポーツは、単に技術を競う場ではなく、仲間と戦うことで「人として成長する」舞台でもあります。そこにこそ、ロボスポが目指す「人が主役のテクノロジー・スポーツ」の真価があります。

相模原から全国へ

今回のさがみはら大会は、地域の子どもたちが自ら考え、協力し、挑戦する――そのすべてを体現したイベントとなりました。ロボットを通じて学び、チームで戦う体験が、子どもたちの中に確かな自信と達成感を残しました。

一般社団法人ロボットスポーツ協会では、今後も全国各地での競技会や教育プログラムを通じて、誰もが参加できる「次世代のスポーツ文化」としてのロボットスポーツを広げていきます。

競技会概要

類似投稿